【ドッグフードおすすめ】ランキングサイトの真実と獣医師に聞いた安全な餌の選び方

ワンちゃんを飼い始めるに当たって、一番気をつけなければいけないことは、何と言ってもドッグフードです。

ワンちゃんは外に繋がれていて、人間のご飯の残りを与えられていた時代が長く続きました。

しかし、今や室内飼育が増加し、ワンちゃんの病気に対する理解と治療の成果から寿命は延び、獣医栄養学の発達に伴ってドッグフードの幅も広がりました。

飼い主の皆様は、愛するワンちゃんに品質の良いドッグフードを食べさせたいと思っているでしょう。

インターネットが流行して、おすすめドッグフードランキングなどのサイトも増えてきて一つの参考になります。

ただしネットの情報が全て真実ではありません。

今回は、ネットなどで流行しているおすすめのドッグフードランキングの安全性や、獣医師の視点から考えるドッグフードのおすすめの選び方について説明するので参考にして下さい。

ワンちゃんも大好きなお肉。でも実は

犬は進化の長い過程を経て、完全な肉食ではなく雑食性となりました。

しかし、犬の歯の構造を見てみると、尖った歯が沢山あって肉食に適しています。

獣医師
この肉食の傾向にある雑食性の犬にとって、フードに含まれている肉類は体を作る為の基本的な栄養素であり、その品質が体調を左右するのは言うまでもありません。

一般的に上質のタンパク質と言われるものは、

  1. 消化率が高い
  2. その個体にとって絶対に必要なアミノ酸(必須アミノ酸)が、適切な割合で含まれている

と言われます。

そしてドッグフードの多くは動物タンパク(肉)をメインとしている為、当然、原材料である肉の品質が気になります。

日本国外では、ペットフードの規制が厳しい国も存在しており、動物に与えるフード材料も人間用と同様の品質であることが条件である場合があります。

これはペットのみならず、更に視野を広げてみると、質の悪い飼料を与えられた家畜(牛など)が、巡り巡って人間の口に入る可能性もあることを考えなければいけないからです。

しかし、このドッグフードの品質に関する規制はまだまだ日本では緩めであり、ペットフードにヒューマングレードである旨が表示されている場合には安心ができますが、表示がない場合には製造元に確認をすると良いでしょう。

また、原材料にチキンと書いてあれば、それは純粋にチキンの肉、皮膚、骨(含まないことも有り)、であり、羽根、頭部、肢(肉以外の部位)、内臓、などは含みません

一方、ミール、副産物(by product)と言った言葉をよく見かけますが、これらは肉だけではなく、骨や頭部、内臓などを含んでいることを示します。

この場合は、必要な栄養成分のバランスが悪い可能性もある為(例えば、一つの栄養成分が多すぎるなど)、必ずしも悪いとは言えませんが、十分な注意が必要です。

そして、今は健康ブームも手伝って、ペットフードに無添加と表示されている物も増えてきましたが、当然、体に負担がかかるような人工着色料や保存料が含まれている類は、極力避けるべきでしょう。

健康を考えた時、どんなドッグフードがおすすめ?

健康を考えると言うことは、まず最初に飼い主さんが必ず行わなければいけないことがあります。

それは定期的な健康診断です。

獣医師
動物病院、健康管理、ドッグフード、の3点は切っても切れない固い絆で結ばれています。

飼い主さんは、ワンちゃんの健康管理と言えば、元気、食欲、排泄、とだけ思っている方も多いと思います。

しかし、獣医師は全く別のこともしっかり診ています。

例えば、ほんのちょっとの体重変化、ほんのちょっとの皮膚の変化、ほんのちょっとの歯肉炎の変化、ほんのちょっとの心雑音の聴取、などなど挙げたらキリがありません。

ですから、まずワンちゃんがどのような健康状態であるかを獣医師にチェックしてもらいましょう。

その段階で、そのわんちゃんの体調に適切であるドッグフードのアドバイスをしてもらうことが一番の健康管理法です。

体重が増加傾向にあれば、減量を意識したものを、皮膚の問題が見つかれば、皮膚の健康をメインにしたもの、と言った具合になります。

また、ドライフードやウエットフードなどの種類は、ワンちゃんの好みと予算によって選ぶべきでしょう。

歯石をケアする為にドライフードをという飼い主さんも多いですが、歯磨き習慣が何よりも効果がありますから、フードに頼らず、丁寧な歯磨きを実行して下さい。

犬のサイズとドッグフードの選び方

ワンちゃんのサイズによってドッグフードを選ぶと言う方法は、注意が必要です。

獣医師
何故なら、サイズによってドッグフードの内容が変わる可能性よりも、その体質によってフードの内容が変わる可能性が高く、健康管理に直結するからです。

動物病院で取り扱うグレードのフードの場合、ワンちゃんのサイズによるラインナップは、主に犬種差が大きい成長期のパピーをターゲットにしており、殆どが体質に合わせたラインナップとなります。

その理由は、例えば、同じ小型犬同士であっても、抱えている問題は全て同じではないからです。

一頭は皮膚アレルギーがひどくてとてもかゆい、もう一頭は心臓が悪い、もう一頭は太り気味で尿石症になり易い、と言った3頭が全く同じ小型犬フードを食べる、と言うことはあまり考えられません。

皮膚の問題の子には皮膚アレルギーの為のフード、心臓が悪い子には心臓の為のフード、尿石症体質で減量が必要な子には尿石ケア+減量用のカロリー控えめフード、とアドバイスするのが普通です。

以上のように、ワンちゃんのフードは個体により体質の条件が異なる為、サイズによる一般化は非常に難しく、最終的には個別に考える事項です。

以下に、参考ポイントを示します。

小型犬用ドッグフードのすすめ

小型犬は少食の子が割と多く、なかなか食べないことで苦労される飼い主さんも多いです。

また、顎が小さい為、ドライフードを与える場合には、大きな粒を食べられないと言う問題も出てきやすいので、粒が小ぶりである方が好ましいとされます。

最近では、療法食でも小粒サイズも販売されるようになりました。

さらに、小型犬用のドッグフードは必ず小袋の サイズを選びましょう

ドッグフードは、一度開封してから長期保存が出来ないからです。

中型犬用ドッグフードのすすめ

中型犬以上のサイズになると、ドライフードの粒による問題は解決されます。

獣医師による健康診断で特に問題が見つからなかった場合には、獣医師のアドバイスを聞きながら総合健康維持食を選べば良いでしょう。

犬種別のフードなどが売られているのを見かけますが、犬種よりも個体、1頭ずつ異なる体のコンディションに注目して適切なフードを選ぶべきでしょう。

大型犬用ドッグフードのすすめ

大型犬に関しては、子犬の時代に、まず気を使う必要があります。

カルシウムやカロリーを与え過ぎることによる骨の問題が出やすいと言われており、遺伝的に問題が出やすい、出にくいにかかわらず、パピーフードを指示通りの量のみ与えるようにしなければなりません。

幸い成長期には、ワクチン接種で病院に毎月通う必要がある為、その際に獣医師にフードアドバイスを聞くことが出来ます。

是非、このチャンスを利用して下さい。

また、成犬の場合は、基本的に他の犬種と同様に個体差がありますから、健康診断で問題が無いとなれば、獣医師のアドバイスを参考に一般的な総合健康維持食を選べば良いでしょう。

ライフステージに合ったドッグフードの選び方

ワンちゃんのフード選びで、一番気にすべきポイントと言っても良い点です。

人間に置き換えてみると想像ができますが、若い時程、食べられなくなって来たりしませんか?これは、年齢と共に代謝が落ちて来ることが一つの理由です。

昔ならこんな食べても太らなかったのに、今はちょっと食べ過ぎたと思ったら体重増加に繋がる、と困っている方もいらっしゃると思いますが、これは加齢によって必要なエネルギー量が変わると言う現象です。

ワンちゃんの寿命は小型犬ならば15年以上が期待できますが、大型犬ではそれよりも短いと言われています。

獣医師
つまり、一生の長さが70年、80年、と言われている人間よりはるかに短い訳ですから、老化現象も予想以上に早くから始まっている為、その体の変化に合わせたドッグフードを与えることが必要になります。

パピー(赤ちゃん犬)の食事

赤ちゃん(幼犬)の期間は、犬種によってばらつきがあります。

例えば、成犬のサイズ(体重や体高)になる時期をとってみましょう。

超大型犬のイングリッシュ・マスティフは約65週(1年3か月)、グレート・デーンや大型犬のラブラドールは約52週(1年)、中型犬や小型犬では約42週間(10か月半)、と、場合によっては数ヶ月の違いがあります。

また、性成熟と言う観点からは、殆どの犬が生後半年ぐらいの時期に性成熟に達する為、この時期までにコンパニオン動物として飼われている(繁殖用動物のような特別な場合は除く)犬は、避妊・去勢手術を行うことが必要になります。

このように、飼っている我が子の成長状況がどの段階であるか、と言う条件から、パピー用フードの内容も変わってきます

多くのフードは、生後12か月まで与えて良い旨が表示されていますが、これは成長段階によってカロリーを調節することで、必要な栄養素も調節できるからです。

しかし、成長度も消化能力も個体差がありますから、最終的には”みんなが良いと言っている”パピー用フード、と言うことではなく、”うちの子に適したパピー用フード”を探す必要があります。

そこで重要なことは、生後3回の混合ワクチンと、法律で決められている狂犬病のワクチンを接種する際の獣医師の健康診断です。

獣医師は、子犬の成長を視診や体重増加具合などで評価してくれます。

この時点で異常があれば、当然フードに関するアドバイスもありますし、飼い主さんから質問をすることも可能です。

どんな動物にも個体差が必ずありますから、無視できない条件であり、特に将来の体の土台を作る幼犬の時代は、専門家と慎重に検討する必要があります。

成犬の食事

小さくて歩き方もおぼつかなかった、トイレもなかなか出来なかった、そんな子犬はあっという間に成長してしまいます。

成犬になって一番大きく変わることは、これ以上大きくならない為、カロリーが高いフードは必要なくなるということです。

小さい時には、体の全てが大きくなる為に沢山のエネルギーを必要としていましたが、成犬になると、一定以上のカロリーは必要なくなります

好きなだけ食べさせるという方法を取れば、必ず重量オーバーとなり、一気に不健康になってしまいます。

また、生後1〜2年ぐらいの頃から、例えば、皮膚の問題や下痢などの消化器系の問題がちらほら出て来ることがあります。

この時期には、一般的に消化能力は十分発達していますから、このような問題が出て来る場合には、アレルギーなどを疑う必要もあるかもしれません。

ですから、多種多様なフードを飼い主さんの判断で与えるなどはせずに、ワクチン時の健康診断を元に、少しでも太り気味(BCS: ボディコンディションスコア、理想は5段階のうち3、4は太り気味、5は肥満、と獣医師は評価します)であれば、カロリー控えめのフードを、皮膚が弱い、お腹を壊しやすい、と言う場合には、皮膚ケア用(皮膚アレルギー用)や胃腸が弱い子用のフードを使うなどを、獣医師と検討すべきでしょう。

老犬の食事

シニア世代は犬種によって多少の差がありますが、長生きをする小型犬では8〜9歳頃、大型犬では6〜7歳となります。

シニアに対して考えてあげなければいけないことは、以前よりも実際の運動量と体の代謝量が低下すると言う現実です。

まず、シニアのドッグフード選びで重要なことは、ロリーの与え過ぎにならないようにします

また、代謝が落ちると言うことは、代謝し易い栄養バランスのフードが理想となります。

シニアでもう一つ非常に重要な事は、我が子は健康であるか?と言う点です。

飼い主さんの見立てでは健康でも、シニアになれば足腰は弱くなるものであり、獣医師が聴診したら心雑音が聞こえた、と言う話は良くあります。

最近、水を飲む量が増えた、痩せた、と言うことから獣医師に血液検査を勧められ、結果、腎臓の数字が高かった、血糖値が高かった、腎臓病や糖尿病が見つかった、などの話も良くあります。

こういった病気を抱えている場合には、決められた療法食を食べる必要もある為、一般的なシニアご飯ではなく、獣医師の指導によりフードを決めなければなりません。

ですから、飼い主さんの判断でフードを選ぶと言うよりも、現実に直面している健康状態に適したフードを専門家に聞いてみることをお勧めします。

ドッグフードの安全性(アレルギー、下痢、口臭)

ワンちゃんのアレルギー問題は、動物病院でもトップレベルの難題と言えます。

獣医師
何故なら、アレルギーの原因(アレルゲン)が簡単に分からない、分かったとしても除去が難しい、と言うポイントがクリア出来ないからです。

例えば、アトピー性皮膚炎は環境の何かが原因ですが、フードも必ずアレルギーが起こりにくいフードにする必要があります。

それでも症状はなかなか綺麗に治りません。

高い療法食(アレルギー用)を与えても治らない為、飼い主さんは苛立ちますが、これは環境を完全に変えることが出来ない限りお付き合いをする病気で、獣医師の指示したフード以外は食べられません。

下痢は腸がある種の原材料を受け付けない不耐性、或いはある種の原材料に対するアレルギーと言う可能性がありますから、獣医師の指導の下、指定されたフードを与えなければなりません。

口臭は、フードで歯周病ケアと言うより、食後の歯磨きを習慣にして歯石を付きにくくすることが、まず最初のステップです。

歯磨きでワンちゃんとのコミュニケーションも実現、口の中もスッキリであれば、歯石除去の回数も減る為、良いことばかりです。

去勢・避妊をした場合のドッグフード

去勢や避妊をすると言うことは、一つの臓器を取り出してしまうことですから、単純には体に負担がかかり、多くの飼い主さんは”かわいそう”と言って実施したがりません。

しかし、実はこれにより、非常に高い確率で罹患(りかん)する病気の予防や殺処分ゼロが実現できますから、是非実施するべきです。

手術をした後は、臓器一つ分エネルギーは必要なくなり、発情による大きなストレスから解放され、発情準備にかかるエネルギーも必要なくなります。

即ち、その分のエネルギーは摂取せずに済む為、カロリーは控え目にすべきです

手術=太るではなく、手術=術後の体調変化に合わせたカロリーコントロールをする、と言う考えから、フードは必ず必要量を確認しましょう。

また、生後6ヶ月頃に手術をした場合は、パピーフードからの切り替えタイミングを獣医師に相談し、徐々に切り替えて行く必要があります。

体重管理のためのドッグフード

人間も必ず一度は試してみるのが減量ではないでしょうか?

人間では簡単に出来ない減量ですが、ワンちゃん達は飼い主さんがフードと運動量を管理するだけで、実は非常に簡単に出来るはずなのです。

そのフード管理の救世主が、減量用のカロリー控えめフードです。

満腹感を味わってもらいながら、カロリーは控え目と言うことで、非常に便利です。

しかし、その前に、健康診断で肥満である以外に問題がないか知る必要があります。

例えば、甲状腺機能低下症などの病気を患っていると、必ず体重は増加傾向になります。

獣医師
健康診断で肥満と言われた場合には、BCS(ボディコンディションスコア)が幾つであるかを知り、目標体重が何キロであるかを教えてもらいましょう。

その段階で、今までのフードよりもカロリーが控え目である物を選んでもらうと、満腹感は変わらず、カロリーは減少して痩せやすくなります。

しかし、他の病気で食べている療法食がある場合には、獣医師の指導無しにフードを変更することはしないで下さい。

ドッグフードにランキングをする意味はあるか

人間を癒してくれる可愛いペット達は、今や子供の数を上回る勢いです。

そして、癒し担当のペット達の健康を願って、飼い主さん達は彼らのフード選びに頭を抱えているようです。

インターネットではワンちゃんの飼い主さん向けに、あらゆる角度から分析したドッグフードランキングを紹介しています。

獣医師
しかし、インターネットのドッグフードランキングの情報は完璧な一方通行であり、最終的にはワンちゃんの体質や健康状態を考慮して、フードの内容を吟味しなければなりません。

ですから、決してこのドッグフードランキングばかりに頼ってフード選びをすることが正しいとは言い切れ無いのです。

例えば、犬も祖先である森の狼のように、基本的には動物の肉をメインにした食餌を食べるべきである、と言う発想が根付いています。

しかし、もしもペットのワンちゃんが、密かに腎臓病を発症していて、それを飼い主さんが知らずに、動物の肉たっぷりの高タンパクなドッグフードを食べさせていたらどうでしょうか?

腎臓病に一番負担がかかる栄養分と言えばタンパク質ですから、タンパク質を制限する必要があります。

しかし、飼い主さんが我が子の腎臓病に気づいていないとすれば、当然、ワンちゃんは具合がどんどん悪くなる可能性があります。

次に、グレインフリーのドッグフードがかなり流行っているようですが、こう言ったフードのメリットは何でしょうか?穀類にアレルギーがある子は当然、穀類を使っていないタイプのフードを使う必要があります。

しかし、特に穀類のアレルギーが発症していない場合には、必ずしもそれが必要であるのかは疑問が残ります。

グレインフリーのフードの必要性は、患畜さんであるワンちゃんを診察した獣医師が判断することであり、飼い主さんの好みだけで選ぶ物でもありません。

そして一番肝心なことは、ワンちゃんが喜んで食べてくれ、元気いっぱい、快便、尿も問題なし、と言う条件が全て揃ったものがランキング上位でしょうか?

飼い主さんが張り切ってインターネットランキングで上位に上がっていたフードを買って来たとしても、ワンちゃんが食べてくれない、下痢をする、と言った反応が出ることも考えられます。

このような体質に関わる問題を考慮した場合、ランキングに関係なく適切な物を選ぶことが必要です。

健康なワンちゃんであれば、プレミアムドッグフードは品質も高く最高の選択肢の一つになります。

逆に肥満や病気のワンちゃんであれば、かかりつけの獣医師の先生に聞いてドッグフードを選ぶことをおすすめします。

ドッグフードランキングサイトは信用できるのか

獣医師
ドッグフードランキングサイトの殆どは、フードの袋に書いてある栄養成分のラベルをそのまま転記しており、”ラベルの内容が正しく表示されている”と言う点では信用しても良いでしょう。

しかし、フードを比較することに関しては、獣医師の立場からは疑問が浮かびます。

その理由は、獣医師がフードをアドバイスする際には、必ずワンちゃんの健康状態を確認し、その時点でのワンちゃんの体調に合わせてフード選びを行います

従って、ドッグフードの原材料の質がどれだけ良いか、嗜好性がどうであるか、と言うことだけに焦点を当てたランキングが、全てのワンちゃんに一律に適切であるとは言い難いのです。

まず、全国で飼われているワンちゃん達を外側から見ただけでも、体重や、運動量、生活スタイル、様々な条件が著しく異なります。

そして、血液検査などでわかる内側の臓器の状態は、同じワンちゃんでも、前回の検査から1年経過していれば異なっている可能性があります。

それを知らずに、ランキングサイトを参考にして評価が高い物を選んだとしても、果たして本当に適切なフードであるかは、実際に与えて経過を見ながら判断するしかありません。

おすすめできるドッグフードとは

お勧めできるドッグフードと言われても、どんなタイプの子にお勧めできるか、と言うところからスタートすれば、限りなく細かい分類が必要になります。

獣医師
好き嫌いが多い子などには、お勧めできるフレーバー探しから始まりますし、飼い主さんがオーガニックオンリーの方であれば、その限られた範囲の中から引っ張って来なければなりません。

また、獣医師の立場と言っても、アロパシー(西洋医学)を中心にした治療を行うドクターと、ホリスティックを中心にした治療をするドクターでは、おすすめするフードも異なることがあります。

当然、これはどちらも科学的な根拠に基づいてのアドバイスですから、どちらが良い、悪い、ではありません。

結局のところ、健康で長生きするかどうかは、結果が出てみなければわからないのが現実なのです。

ですから、この項目では、ごく一般的な”基礎の部分”でのお勧めドッグフードの条件を挙げてみたいと思います。

ドッグフードの値段

ドッグフードの購入に当たって、誰しもが気になるポイントが値段です。

獣医師
”安かろう悪かろう”と言う言葉の通り、値段が安ければ質は悪くなる、という判断は決して間違っている訳ではありません。

高価なフードである最初の理由が、原材料が高いと言うことは容易に想像できるでしょう。

そして、人間がデパートの食品売り場とスーパーの食品売り場の値段の差からも分かるように、原材料が高い理由は、上質であると判断が出来ます。

値段の目安としては、動物病院で販売されている健康維持を目的とした一般食(療法食は治療目的であり、全く目的が異なる)に近い値段であれば、ある程度の質の高さが期待出来ます

その意味では、今流行しているプレミアムドッグフードは品質が良いものが多くおすすめできるドッグフードの一つと言えます。

但し、国内産でない場合には輸送費が上乗せされている可能性がある為、極端に高い値段に跳ね上がっていることもあります。

日本の販売価格がかなり高価で、まるで最高級の原材料と言う印象を受けるかもしれませんが、本国での実際の値段も確認してみると良いでしょう。

ドライフード派とウェットフード派

これは永遠のテーマとも言えるほど、誰しもが耳にする項目ではないでしょうか。

残念ながら、どちらが優れているかと言う結論を出すことは難しいです。

その理由は、まず、ワンちゃんによってはドライフードが大好きで、そちらを好む子もいますし、当然、その逆もあるからです。

嫌いなフードを嫌々食べさせる訳には行きません

次に、飼い主さんの懐具合は重要なファクターです。

より安価で、品質が良い物を探している飼い主さんが殆どであると思いますから、少し割高になってしまうウェットフードが、飼い主さんもワンちゃんも100%満足できるフードであるかの判断は難しいでしょう。

また、水分の多い物が良いとされる一方で、歯石が溜まりやすいことが問題とする専門家もいます。

その点、ドライフードは歯石が溜まりにくく、水分はそれなりにワンちゃんが自分で必要量を飲むことで、特に問題視しない、と言う専門家もいます。

どちらも、間違っている訳ではありません。

しかし、歯石問題はいずれにせよ歯磨きをすることで防止できます

水分に関しても、水を飲ませるような努力をすることで解決ができるでしょう。

ですから、結局のところ、経済理由とワンちゃんの好みと言う点に注目した判断が適切と言わざるを得ませn。

製造会社に注目

殆どの飼い主さんが、ドッグフードが製造されている会社の名前やホームページなどを確認しているのではないでしょうか。

フードの成分は勿論、原材料がどこから仕入れられているか、工場はどこにあるのか、どのような資格を持った人間が製造に関わっているのか、と言った点が明確に書かれているでしょうか?

最も重要な事は、そう言った情報を明確に公開して、品質管理の徹底した状況を消費者である飼い主さんに伝えてくれているか、と言う点です。

獣医師
最近では、動物栄養学と品質をどこまでも追求した獣医師自らがフードを製造し、飼い主さんに通信販売しているのを見かけます。

こう言ったタイプのフードは、誰が製造して、どのような素材を用いているか、と言う点が明らかであり、何らかの不具合があった場合も直接相談できることから、理想的なフードとも言えるでしょう。

おすすめできないドッグフードとは

国内のペットショップや動物病院だけではなく、国内外のインターネットの通信販売を含めた場合、ドッグフードは数限りないと言っても過言ではないでしょう。

しかし、それらの中から、好ましいと思える物を見つける事は非常に困難です。

そこで、逆に排除すべきポイントを考えてみたいと思います。

栄養成分

非常に面白いことに、ドッグフードの流行りと言うものが存在します。

どのドッグフード関連の情報サイトを見ても”高タンパク質、動物由来”と言った言葉が散らばっています。

しかし、この言葉の裏には、”あなたのワンちゃんが健康であるなら、多分、これを食べても大丈夫です”と言う意味が含まれています。

例えば、動物の肉由来である高タンパク質のフードであれば、リンとカルシウムのバランスが崩れたり、必要以上に栄養成分を摂取してしまうかもしれません。

当然、必要以上の摂取分は体にとってはマイナスの効果となる可能性があります

獣医師
ですから、すぐに高タンパクが良いと思って飛びついてしまわずに、まずは健康診断をして、現状を把握した上で必要な栄養分のバランスを見ながらフード選びするべきなのです。

賞味期限と製造年月日

ペットショップや大型スーパーのペットコーナーでは、ドッグフードが山積みにされており、その中から適切なフードを選ぶのは至難の技とも言えます。

獣医師
しかし、単純に篩い分けをする方法の一つとして、賞味期限に注目してみる事をお勧めします。

リピーターが少なく回転が悪いフードであれば、かなり前に仕入れた物が店頭に並んでいます。

賞味期限内で十分に余裕があっても、製造年月日からかなり経過しているドッグフードであれば、人気が無いことを示しており、新鮮さにも欠けているので避けた方が良いでしょう。

また、埃が被っているなども仕入れてからの時間の経過を判断できますが、埃を放置しているような商品管理が悪いショップ自体を避けなければなりません。

値段

獣医師
経済的な理由から、少し安価な物を選ぶのは良いと思いますが、極端に安い場合には特売などの例外的なケースを除いて、避けるべきでしょう。

安価に製造できる理由が必ず存在する訳で、その理由の殆どが原材料の質である事は言うまでもありません。

また、国内産と外国産のフードの値段の差は、輸送費の上乗せにあります。

輸送費を含めた値段である事を忘れずに考慮して、フードのクオリティと値段を比較しなければなりません。

添加物

添加物は、今や人間の食品でもペットフードでも、まるで当たり前のように使用されるようになりました。

もちろん、これらの添加物が全て健康を害すると言う訳ではありませんし、その使用目的はワンちゃんにとってプラスである事も沢山あります。

しかし、往々にして、ペットフードの質が悪い場合には、その質の悪さを補うように使われる事も否定出来ません。

獣医師
特に人工着色料や保存料に関しては、なるべく避けた方が良いでしょう。

過去にリコール歴

ドッグフードの製造会社における、過去のリコール歴をチェックする事も必要です。

特に外国産のフードを購入する場合には、該当する会社のホームページやリコール歴がアップされている情報サイトで確認してみましょう。

非常に気に入った外国産フードでも、リコール歴が複数回ある場合には、要注意です。

本当に愛犬のことを考えて餌選びをするためには

飼い主さんも獣医師も、ワンちゃん達が健康で長生きして欲しい訳で、なるべく病気で病院に来て欲しくはないのです。

しかし、インターネットや口コミ情報で、ワンちゃん達の生理学や栄養学を理解したつもりになっていると、思わぬ落とし穴があります。

以前、ペットフード売り場で恐ろしい会話を聞きました。

尿pHがわかるペットシーツを使ったらアルカリ性で、ネットで見たら尿結石とわかった、尿結石を予防できる療法食が欲しい、という話でした。

ペットフード売り場の店員さんは獣医師ではありません。

ですから、獣医師である立場から、”かかりつけのドクターに検査をしてもらって、指示されたフードを購入して下さい”と伝えました。

検査せずにネット情報診断をして、全く見当違いの療法食を食べると、健康に害を及ぼす事もあるので注意しなければなりません。

このように、餌選びに必死なことはよく理解できますが、以下のことは頭に入れておきましょう。

定期的に健康診断。

見た目健康であっても、心雑音や貧血気味、太り気味、尿の変化、などは獣医師にしかわかりません。

健康状態によって選ぶフードも異なります。

安価には注意。

動物病院で販売されている健康維持食を目安に、極端に安価である場合には、クオリティに問題があると考えるべきです。

嗜好性は何よりも大事。

やはり、喜んで食べてくれる物を最優先とすべきでしょう。

体質。

新しいフードを食べて下痢をする、と言うことは本当によくある事です。

どんなに高級でも体質に合わないフードは害にしかなりません。

”獣医師が勧める”の意味

広告によくあるフレーズですが、その獣医師が自分のワンちゃんを実際に診て判断しているならば良いと思いますが、単に宣伝で書いてあるだけの言葉であるなら、全く意味がありません。

かかりつけの獣医師が勧める、と言うポイントを重視するべきです。

ドッグフード選びのポイント

一概にどのドッグフードが一番とは、正直なところ判断が難しいです。

ただし値段が高いドッグフードは、品質も良く健康なワンちゃんであればおすすめできるドッグフードの一つになります。

もちろん予算などの関係もあるので、必ずしもプレミアムドッグフードを選ばなければいけないわけではありません。

その場合は、よりベターな選択肢となる少し安い市販のドッグフードを選びましょう。

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